コラム
2024年08月22日

海外への製品販売

海外市場への進出は、多くの企業にとって大きな魅力があります。しかし、実際に製品を海外で販売するとなると、さまざまな課題が待ち受けています。

私も、通信機器を海外に販売したいという相談を受け、簡単に考えていたところ予想以上の難題に直面することになりました。

当初は、その国の安全性認証さえ取得すれば問題ないだろうと考えていました。しかし、実際にはその機器が通信用レーザーを使用していたため、別の認証と言うか届出が必要であることが判明しました。このような認証関係の手続きに加え、輸出の際には指定された輸入業者や配送業者を手配する必要もあり、次々と新たな課題が発生しました。

最初は、認証試験をクリアするだけで済むと思っていたのに、いつの間にか全く異なる分野の仕事に追われることになりました。もちろん、私一人で全てを担当したわけではありませんが、全体として非常に時間がかかりました。当初は半年程度で完了すると予想していたプロセスが、結局2年もの時間を要してようやく輸出の準備が整いました。

さらに、後になって知ったことですが、このような手続き全般を代行してくれる企業が存在することを知りました。実際の作業を進めていく中で要所要所でサポートを受けましたが、こんなに時間がかかるのであれば、初めから費用をかけてでも専門の企業に依頼しておけばよかったと後悔しています。とはいえ、当時はそのようなサービスの存在すら知らなかったのです。

私が担当したのは、輸出が可能になるまでの手続きでしたが、実際に製品を販売する段階では、さらなる課題が待ち構えていることでしょう。

海外市場での成功には、細心の準備と専門家のサポートが不可欠です。初めての海外進出を考える企業の方々には、今回の私の経験が何らかの参考になれば幸いです。